GRAPEVINE × Tempalay in KT Zepp Yokohama 【前編】

行ってきましたよZepp Yokohama!!!!!!


8月27日、横浜駅爆誕した私は非常にテンションが上がっていた。だって4~5年ぶりの横浜だぜ?(ふらっと横浜駅を家族で尋ねただけだった)
ライブも4月にあったGRAPEVINEの日比谷野音での公演以来なのでちょうど4か月ぶりぐらい。これは楽しみだ~~~。


それでたまたま会った知り合いのオタクとブックオフとかユニオン行ったり、明らかに一人では摂取することのないようなめちゃくちゃお洒落なラーメンやソフトクリームを心ゆくまで堪能したらもう6時20分。開演は7時だ。まずいぞ、ワンチャン間に合わんかもしれんという不安感を抱えて急いでオタクと解散、現場の方に急いで駆けつけようとする。


しかし...


道 が わ か ら ん!!!!!!!!!!!!


すっかり忘れていた。俺は方向音痴に加えて低収入、彼女なし、未だに童貞である。道を間違えるわ、スマホのマップに従っていると思ったら工事中で行き止まりになってるやらで、まあまあ迷ってしまった。「物販でグッズ買おうと思ってたのに間に合わないかも、いや、それどころか開演に間に合わないかも...」と半泣きになりながらダッシュで道を探し、なんとか6時40分に到着。よかった(安全地帯)。

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KT Zepp Yokohama、正面から見ると結構迫力がある。

早速ドリンク代を払って綾鷹をゲットし、物販コーナーへ急ぐ。うわ、結構並んでない?あと20分しかないのに間に合うかな、なんて思いつつ列に並ぶと3分足らずで店員に呼ばれる。

GRAPEVINEのグッズをお求めの方はこちらで~~~す!!!!!」

あれ、意外と早くない?Tempalayファンが行列作ってるのかな、なんて思いながら一瞬でTシャツをゲット。

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「New Fruit」Tシャツ。せっかくなので横浜のユニオンで購入した初恋の嵐「Untitled」のCDも晒します。

会場入ってもチラホラTempalayのロゴが付いた袋を持ってる人を見かける。どっちかというとGRAPEVINEのファンは少数派なのか?と思いながら開演を待つ。
開演・終演・バンドの転換時に流れていたのはAnnette Peacokの「I’m the One」(1972年発売)。知らないアーティストだったけどこれは良いな。即Spotifyのお気に入りに登録しました。

open.spotify.com


今回は1階だったということもありだいぶ前の方だった。これは間違いなく演者が見えるなあ...とライブ前からほぼ興奮状態。早く始まらんかとひたすら綾鷹を飲みながらステージを凝視していました。

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ここからでした。

Tempalayはライブ当選が決まってから「ゴーストアルバム」と「21世紀より愛をこめて」は1回通して聴いたものの、ほぼ初めまして状態である。どんな感じのライブなんだろうか…と思いながら待っていたら、急に暗転!!!!!!そして轟音!!!!!!!!


1.人造インゲン
「21世紀より愛をこめて」より。初っ端からMCも無しに早々とスタートし一気に轟音が聞こえてきたので、初めはなかなか席を立てずにいたが、途中からもう思いっきし楽しむぞ!!!と起立して踊りまくることに。「ただ抵抗するなら抵抗仕返します」の後の混沌としたパートの迫力がやばかった。これはすげー、なんか分からんがやばいぞ、とボキャ貧の感想しか浮かばない。周りのお客さんも初めは座っていたが、ラストの小原氏(Vo.,Gt.)のシャウトで何かが吹っ切れたのかほとんどの人が立って体を揺らしていた。

2.のめりこみ、震えろ。
おっ、これも知ってる!!!とテンションがさらに上昇。1曲目と同じく「21世紀より愛をこめて」より。非常に覚えやすいメロディーながら彼ら独特の色、そしてサイケな雰囲気が出ていてこれは1発で好きになった曲だった。さっきからとにかく音圧がすごくて吹っ飛ばされそうである。しかし「毒から身になる、毒から身を成す」って凄いフレーズだな。


3.EDEN 「ゴーストアルバム」より。この流れもよかったなあ~。とにかくギターのカッティングが気持ちよかった。


ここでMCっぽい雰囲気になった、と思ったらいきなり流れてきたのが「こんにちは!」「Tempalayです!」という歌のお兄さんか、と突っ込みたくなるような爽やかボイスサンプリング(地味に低い声の「Tempalayです...」も入ってた)。そしてその様子がどんどんと混沌(カオス)具合を増していき、最終的に「こぉおおおおおおんんんんんんにぃいいいいちわあああああああああ」とエコーかけまくりのボイスがノイズのように流れる(ちょっと電気グルーヴみたいだった)中次の曲がスタート。


4.未知との遭遇
これは現場では何の曲か分からんかった...。「21世紀より愛をこめて」では1分半ほどのインストなので半ば繋ぎのように考えていたのだが、ここではそれが超濃厚なインストに。ここらへんでとにかく小原氏のギターがとんでもなく凄いことに気付き始める(遅)。


5.my name is GREENMAN
「from JAPAN 2」より。これもテンポチェンジからのカッティングギターがたまらなくファンキーで「下半身モヤモヤ」という感じに。の割にギターソロはめちゃくちゃ激しくてその展開に痺れる!「アイセイブルージングアイズ、アッアッアッアッアッ~」の部分では(この曲は初聴きだったのに)俺もテンションが上がりまくって手を振らずにはいられませんでした。
サポートベースである高木祥太氏(BREIMEN)のベースソロがあったのはこの曲だったかな...?ファズが効きまくったかなり凶暴な音でバリバリ弾きまくっててこれも最高にgoodでした。ドラムもバシバシたたきまくってて迫力満点。曲終了後にベースが機材トラブルが起きてちょっと時間が空いたが復活後の藤本氏(Dr.)(かな?)の「やりきったんだね~」というコメントにみんな笑ってから拍手してました。いい空間だったな~。


GRAPEVINEのファンの皆さん、こんばんは。今日は最後まで楽しんでください」「こんな状況だけど来ることを選んでくれてありがとう」といった感じのMCが入ったのが多分ここらへん。いや、もとはGRAPEVINEが見たくてチケット買ったけど、今完全に心奪われてますよ!!!!あと15曲ぐらいやってくれ!!!!!!というか音圧がやばすぎて多分左耳が若干死んでる!!!!!!!!


6.どうしよう
「なんて素晴らしき世界」「21世紀より愛をこめて」収録。ここまでずっとフルスロットルで来てた感じがあったので、歌詞通り「とろけそう」なサウンドは非常に心地良かった。踊りっぱなしで足が痛くなってきてたのでこちらもうまく休憩できた気がする。この曲のキーボードソロでは物凄くはっきりAAAMYYY氏(key.)の表情が見えてたと思う。


7.大東京万博
しかし前曲が終わってから即これだったのでまた興奮してしまった!!!「ゴーストアルバム」収録だがちゃんと聞く前からもともと知っていた曲の1つ。スチールパンの音が目立つイントロから重厚なサビまで隙のない完成度。この曲も超気持ちよかったです。「らっせーら!らっせーら!」の部分ではまたもやお客さんも手を挙げて応戦。こういう一体感が感じれるのはやっぱライブの醍醐味、という感じ。


ここでMCが入ってたような気がする。GRAPEVINEへの思いを語る小原氏。「ほんとに大先輩です」「今日弁当食ってるときにあいさつに来てくれました、口が食いもんでいっぱいの状態で挨拶しました」という感じだった気がする(お客さん、結構笑っていました。もちろん私も)。「短い時間でしたが、どうもありがとう。Tempalayでした」「GRAPEVINE、楽しみですね!!」と言いながらライブは終盤に。


8.GHOST WORLD
「ゴーストアルバム」から。脱力系音頭っていえばいいのか?といったAメロから、不穏なBメロを経て美メロ全開なフックにたどり着くのがかなり気持ちいい曲。2番のドラムは特に凄かったなあ~~~。民謡とか音頭といった日本的な雰囲気が感じられながらも、サイケデリックな感じも兼ね備えてるのがこのバンドの強みなのかも、と思ったり。


9.そなちね
「21世紀より愛をこめて」より。「そなたは美しい 光あれ」というフレーズはこのご時世の中ではさらに響くものがあるなあ。もう完全に心を持ってかれてました。
ラストは轟音ギターがビ――――――と強烈なフィードバックを残したままメンバーが退場。スーパーカーのラストライブの様やな、と思いながらライブが終了。いやあ凄いものを見たな、という気持ちでいっぱいでした。


音源はもう初めて聞いたときから耳を奪われるものが多かったけど、ライブはさらに凄かった。特に小原氏のギターはほんとにとんでもなくカッコ良かった。暴れながらギターソロ完璧に弾きまくってたりとか、粒が揃ってるカッティングを急に見せつけてくるところとかもう目を離さずにはいられませんでした。一瞬で大好きなバンドになってしまった。我ながらチョロいなとは思うが、あんなに良いライブを生で見れたんだししょうがない、と思うことにしよう。ワンマンも行きたくなってきちゃったなこれは。


終演後、GRAPEVINEのバンド準備の時間に「ゴーストアルバム」のレコードが欲しくなってそっとCD売り場を見に行ったが売り切れてた…...。ショック。時すでに遅かったか~。畜生。絶対今度買います。

では、GRAPEVINEのライブの方は後半で綴ってみようと思います。それでは。

yes,mama ok? 「modern living」

どうも。

渋谷系繋がりで何枚か書いてみようと思ったので今回はこれいきます。

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エアギター世界大会4位かなんかで、ヘキサゴンとかにも出ていた金剛地武志氏(Vo,Gt)が高橋晃氏(sax)と仲澤真萠さん(Vo)と組んでいたバンドというのがこのyes,mama ok?。

スカートの澤部渡氏が好きなバンドでもある(彼は小さいからこのバンドのライブを観に来ており、その後はサポートメンバーを務めていたという根っからのファンなのだ)。

1発目の「コーヒーカップって最高よ-modern style-」からネオアコ感満載で、まさしく渋谷系!みたいな雰囲気がプンプンする。からの「砂のプリン」も乾いた打ち込みとアコギがうまく絡まった秀作。

6曲目の「Farewell Gritty Pudding(remaster)」は「砂のプリン」の続編曲で、こちらも乾いた打ち込みが鳴る!フィードバックのギターが唸る!なのにどこか爽やかな雰囲気も保った曲。「砂のプリン」よりもこっち推しです。

4曲目「去年の今日も -タワークリスマスのテーマ-」ではジャズ、7曲目「c'est si bon」ではフレンチポップ、8曲目「heart break kitchen」ではロックと雑多なジャンルをうまく纏めてる感じもなんとなく渋谷系、という感じがあるようなないような。

10曲目の「あなた」に至っては小坂明子のカバーなのでこれだけバリバリの歌謡曲で浮きまくってる。しかもボーナストラックのつもりで最後にボーカル違いで同じ曲を入れるという悪ふざけっぷり。

11曲目の「Holy Sunday」なんかは急にテクノポップだし悪趣味な歌詞も反応に困るし勢いが急すぎてよく分からんし…とこれも困らされる。まあこの「悪ふざけ」の精神は後にもっとパワーアップするのですが……

12曲目の「tea party(modern style)」なんかは普通に美メロが響く良曲でまた驚かされる。さっきの変なコーナーは必要だったの…?いやこの訳わからん展開も魅力なのか?

14曲目「modern living」は個人的ベストトラック!今までのネオアコ的な雰囲気をしっかりまとめ上げて、更に美メロで味付けした傑作。これは結構グッとくる人も多いのでは?いい感じでアルバムを終える……と思ったら前述した「あなた」の別バージョンがもう1回来るんだよなあ。うーむ……

渋谷系らしくジャンルの雑多さやメロディの美しさ、そして気取った雰囲気を出した作品……ではあるんだけど曲の雰囲気の極端な変わりようやバンドのシュールな感じも出ててすごく自由にやってる作品でもあるなあ、と思います。

だがこの後に出る2ndを聴くと「1stは意外ときっちりしてたんだなあ」と思うことも間違いない。そんな2ndのレビューは近日やっていこうと思います……

※「渋谷系」とは書きましたがピチカートファイブみたいな感じをイメージして聴くと「なんか違くね???」となる場合もあると思います。

廃盤ではないのでどこかの中古屋で見つけたら聴いてみてください……

モダン・リビング

モダン・リビング

NONA REEVES 「SWEET REACTION」

今日からぼちぼち地味にいろんなアルバムを自分なりに取り上げていきたいと思います。

高2ぐらいの時にも実は一度やっていて(すぐやめた)、その時の1発目のレビューがNONA REEVESの「DESTINY」だったんですけど今読み返すとまあこれがひどい。読んでいて恥ずかしいぐらい。

というわけでそのリベンジ?的なものとしてこのアルバムをレビューしてみたいと思います。

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2003年発売、彼らの5枚目のアルバムとなった今作。もうこの頃ってバンド結成10周年だったのね。

この時期になるとかなりバンドサウンドと打ち込みの使い分けが絶妙なバランスになってきた感じで、かなりお洒落な感じが増してきてると思う。

疾走ロックナンバー「数学教師」からブランク無しでYOU THE ROCK☆との久しぶりのコラボ「チェンジン」に繋がる流れでまずやられる。楽しそうなPVも見所です。

https://youtu.be/pws0DZIVcBI

5曲目「スウィートネス」や7曲目「デニーズ・ガール」、10曲目の「ブルー」らへんは丁寧なバンドサウンドと綺麗なメロディが非常にうまく溶け合ってて聴いてて気持ちがいい。

ジャケットに引っ張られてるからかもしれないけどすごい今作は海のイメージがするなあ。

夜の高速で聴きたくなるようなクールな8曲目「イッツ・ア・ニュー・デイ」からCymbals土岐麻子氏を迎えた9曲目「イージーラブ」への流れは今作のハイライト!1stとかと比べるとサウンドがかなり洗練されてきていることが分かるはず。

ここらへんの時期は有名な曲が多い「DESTINY」期や再び人気が出てきた「POP STATION」辺りに比べるとちょっと地味な感じはあるけど、物凄く丁寧に作られていて聴いてて気持ちいい。最高傑作にこれを挙げる人も少なくなかったりする。

この後彼らは更に独自の色を強めていく訳だけど、過渡期的なこのアルバムもかなり面白いので聴いてみてください。

SWEET REACTION

SWEET REACTION